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高齢者住宅とは、老人ホームなどの介護施設や高齢者向けの賃貸住宅、分譲マンションなど、高齢者を対象とした住まいの総称のことです。多くの種類があり、「選び方がわからない……」と不安を感じている方も多いでしょう。そこで今回は、高齢者住宅の種類と特徴、民間と公的施設の違い、選び方の基準について解説します。
高齢者住宅の選び方①《身体状態》
ここからは、種類の多い高齢者住宅の中から、私たちに合った選び方を紹介します。
高齢者住宅を選ぶ基準として、まず入居希望者の身体状態が大きなポイントになります。
介護が必要な状態なのか、自立して暮らせる状態(介護が不要)なのかで、選択する高齢者住宅が違います。
また、認知症の有無や程度によって、受け入れの可否も変わります。
それでは、介護度の度合いや、認知症の症状に対しての、受け入れ条件をみてみましょう。
以上のように、入居条件には介護度が定められています。
特に△の場合は、高齢者住宅によって受け入れ条件が違います。よく確認してから検討を始めましょう。
以下は、主に自立して暮らしたい方に向けた民間の高齢者住宅です。
- シニア向け分譲マンション
- 高齢者向け賃貸住宅
- 地域優良賃貸住宅
安否確認や生活支援をサポートすることで、高齢者が安心して暮らせることを目的としています。
介護が必要になった場合は、訪問介護サービスを受けることで、暮らし続けることができます。
身体状態を考慮した、高齢者住宅の選び方をまとめました。
要介護の方
要介護は、生活の中で何かしらの介護が必要な状態です。
そのため、介護付き有料老人ホーム、グループホーム、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設(介護医療院)など介護スタッフがいるところが候補となります。
食事の提供や、掃除などの生活支援を受け、見守りのなかで安心して暮らすことができます。
将来介護が必要になった時に、介護サービスを受けながら住み続けられるか、または介護体制のある高齢者住宅にスムーズに移れるか、確認するといいでしょう。
要支援の方
要支援は、生活の一部に見守りや手助けを必要とする状態です。
サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホーム、または軽費老人ホームやケアハウスが候補となります。
食事の提供や、掃除などの生活支援を受け、見守りのなかで安心して暮らすことができます。
将来介護が必要になった時に、介護サービスを受けながら住み続けられるか、または介護体制のある高齢者住宅にスムーズに移れるか、確認するといいでしょう。
自立して活動的に過ごしたい方
元気に活動的に過ごしたい方は、サービス付き高齢者向け住宅や民間のシニア向け分譲マンション、高齢者向け賃貸住宅、地方優良賃貸住宅が候補となります。
サークル活動やイベントなどに参加して一般的な住宅と同じように、部屋にバス・トイレ・キッチンが付いています。
生活の自由度が高く、自由に外出したり友人を招いたりすることが可能で、入居者同士の交流も活発です。
高齢者住宅の選び方②《費用》
次は、高齢者住宅を費用の面からみていきましょう。
高齢者住宅の費用は、大きく分けて初期費用(入居一時金)と、月額利用料の2種類に分かれます。
月額利用料の内訳
すべての高齢者住宅でかかる費用
- 居住費 ……家賃に相当する費用です。利用料は居室のタイプによって異なります。
- 食費……所得や資産などが一定以下の方に対して、段階的に自己負担額の限度が定められています。
- 管理費……民間施設で料金として徴収されることが多い項目です。
入居する施設によってかかる費用
- サービス加算……基本の施設介護サービス費に加え、施設ごとのサービスや、設備・人員体制の強化に応じて加算されます。
- 上乗せ介護費……介護付き有料老人ホームなどの施設に認められた費用です。国の基準以上の介護スタッフの人員配置をしている施設で発生する可能性があります。
個人ごとにかかる費用
- 介護サービス自己負担額……介護サービスを受けるためにかかる費用です。介護保険法により、合計所得金額が160 万円以下の方(単身で年金収入のみの場合、年収280 万円以下)は自己負担1割、それ以上の方は2割または3割負担になります。
- 介護保険対象外のサービス費……理美容、買い物の代行など、介護保険の対象とならないサービスです。全額実費負担です。
- 日常生活費……個人で使用する歯ブラシ・歯磨き粉などの日用品や、菓子や本などの嗜好品にかかる費用です。
- 医療費(薬代、入院、往診)……必要な方のみにかかります。全額自己負担です。
まとめ
高齢者住宅には、さまざまな種類があることをお伝えしました。
入居にあたっては、
- 身体状態、特に介護度によって、入居を検討できる高齢者住宅が異なること。
- 初期費用(入居一時金)や月額利用料は、無理なく支払えるところを選ぶこと。この2つが検討する際の、重要なポイントになります。
その上で、リハビリ・看護・医療の態勢、娯楽活動、立地条件など、必要なものや重視したことを確認して、私たちに合った高齢者住宅を選びましょう。