鼠径ヘルニア・脱腸は予防できるかどうかを解説!
鼠径ヘルニア・脱腸は予防できるかどうかを解説!
この記事では、「鼠径ヘルニアは予防できるかどうか」についてご紹介をします。
鼠径ヘルニアは予防できるかどうか
ここからは本記事のテーマである、「鼠径ヘルニアは予防できるかどうか」についてご紹介します。
現在、鼠径ヘルニアを予防する医学的な方法は確立されていません。
しかしながら、肥満や喫煙は鼠径ヘルニアの原因となる可能性が指摘されており、肥満の解消(内臓脂肪を減らす)や禁煙は予防に役立つ可能性があります。
ヘルニアバンドなどを使用して鼠径部の膨らみなどの症状を緩和する方法も存在しますが、これは対症療法でしかなく、寝たきり等、体を動かすことが困難な人にのみしか適応となりません。
一部の患者さんにおいては、「鼠径部の筋肉を鍛えれば、ヘルニアが生じなくなるのでは?」とお考えになる方がおられます。しかし、これは誤った考えです。鼠径部には筋肉や腱組織が薄い部分が存在し、この部分で鼠径ヘルニアが発症するため、筋肉を鍛えるだけではヘルニアの発症を防ぐのは困難です。
鼠径ヘルニアは早期診断・治療が大切
鼠径ヘルニアの予防は難しく、一度発症した場合は医療機関で診断を受け、適切な治療を行うことが必要となります。
鼠径ヘルニアを放置すると、症状が悪化し、脱出した腸がはまり込み抜け出せなくなる「嵌頓」という状態を引き起こすことがあります。この嵌頓を引き起こすと、腸への血流が途絶え、腸閉塞や腸壊死、腹膜炎を発症する可能性があります。
このような状況を避けるため、鼠径ヘルニアの症状がある方は早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることをお勧めします。