家計を節約したいと思ってはいても、何をどう減らせばいいのか悩んでいる人は多いのではないでしょうか?ポイントは支出割合の確認と、使い過ぎの項目の見極めです。理想の支出割合を考え方や、具体的な節約の方法をご紹介します。
自分の支出割合をもとに節約する費目を決める
現状の支出割合を確認する
家計の節約にはまず支出割合を確認してまずは現状を把握する必要があります。家計簿を付けていない人は、給与振込銀行の通帳やWEB明細、クレジットカードの明細、スマホ決済の履歴、現金払いならレシートをもとにざっくりでかまわないので確認しましょう。
キャッシュレス払いがメインであれば、家計簿アプリに連動させるとさまざまな支払いを自動的に集計して簡単に収支を把握できるので便利です。
目標とする支出割合を決める
現在の支出割合が把握できたら、貯蓄にどれくらい回すかを含めて目標とする支出割合を決めます。貯蓄は、毎月一定額を積み立てる先取り貯蓄がおすすめです。収入から先に貯蓄分を取り分け、残りで生活することで自動的にお金が貯まっていきます。
現状の収支の中で減らすべき費目があるなら、いくら削減するのかと、その方法を考えます。張り切って無理な計画を立てると、途中でお金が足りなくなり、積み立てた貯蓄を取り崩してしまうことになります。頑張ればできそうな目標を設定するのがコツです。
また、何のために節約するのか、節約により削減した支出で何を手に入れるのか、目標を明確にすると節約のモチベーションが上がるためおすすめです。
節約生活の基本、固定費、変動費をそれぞれ見直す
では、具体的な節約方法を紹介しましょう。支出には毎月ほぼ一定額を支払う固定費と、使い方により金額が流動的な変動費があります。まずは固定費の削減方法です。
固定費の削減方法
固定費は、一度見直せば、効果が続くメリットあるので、該当する項目があるならぜひ実行しましょう。特に三大固定費と呼ばれる「保険」「住宅ローン」「通信費」は見直すと効果が大きくなります。
生命保険を見直す
死亡保障や医療保障などを確保するために入る生命保険ですが、結婚した、子どもが生まれた、住宅ローンを組んで住宅を購入した、子どもが自立したなどライフステージが変化したときが見直し時です。
保障が足りなければ万一の際に困ってしまいますし、逆に多すぎると保険料を払いすぎることになります。適切な保障内容となっているか見直すことで保険料の負担が下がるケースがあります。
持ち家の人は住宅ローンを借り換えて金利を見直す
金利が低い住宅ローンに借り換えることで、毎月の返済額を減らすことができます。支払う利息の総額が減る可能性もあります。
ただし、借り換えには手数料などの費用がかかるので、その費用を払ってもメリットがあるかを確認しましょう。そのためには、借り換えのシミュレーションを事前に行ってみることです。ファイナンシャルプランナーに相談するか、シミュレーションに対応する金融機関もあるようです。
また、金利が低い変動金利の住宅ローンは、半年ごとに金利が変動し、将来的には金利が上がる可能性もあります。
金利が上がれば返済額も増加します。変動金利への借り換えは、金利が上昇した際には繰り上げ返済を行って金利負担を減らせるだけの貯蓄を手元に持っていることが条件です。
賃貸の人は更新のタイミングで家賃交渉や収入に合った住居費へ転居
家賃の負担が大きいなら、更新のタイミングで家賃を下げてもらえないか交渉してみましょう。
交渉が難しい場合は収入に見合った住居への転居も検討しましょう。公的な住宅は更新料がかからないところが多く、民間の賃貸相場よりも家賃が安いケースもあります。民間の賃貸も、最近は敷金や礼金が不要であったり少なく済むところもあります。
所得が一定額以下、子どもがいるなどの条件を満たせば家賃補助がある自治体もありますので確認してみましょう。
通信費を見直す
インターネット・スマートフォンの普及により、この10年ほどの間に家計支出の中で大きく増えているのが通信費です。
支出割合としては高くなくても、もっと安くできないか見直してみましょう。まずは選択しているプランが自分の使い方に合っているか確認からはじめます。
キャリアを変更して格安SIMに乗り換えればもっと安くなるケースもあります。仮に月3000円安くなれば、夫婦と子ども1人の3人家族なら世帯では1万円弱の節約、年間では10万円以上の差になります。
ガス・電気の料金プランの見直す
電気は自由化により選択肢が増えました。ガスと電気を同じ会社にすることで割引が受けられるケースもあります。
ネット比較サイトなどでもっと安くならないかシミュレーションしてみましょう。
サブスク、ジム代、習い事代を見直す
サブスクリプションやジム代など毎月費用がかかるものは、クレジットカード払いや銀行口座引き落としなどが一般的です。銀行の預金通帳やクレジットカード明細をこまめに確認しないと、ほとんど使っていないのに忘れたまま料金だけ払い続けているケースがあります。
改めて見直し、不要なものや利用する頻度が低いものは解約を検討しましょう。
変動費の削減方法
変動費はお金を使うたびに意識しなければならないので少し面倒ですが、できるものから取り組んでみましょう。
1回あたりの節約額は少なくても積み重なるとそれなりの金額になります。変動費の節約術には次のようなものがあります。
自炊をする、コンビニの利用を控える
外食の回数を減らし、なるべく自炊をするだけでも食費を削減できます。仕事帰りにコンビニでお菓子や飲料を買う習慣があるなら、週に一度スーパーで安くまとめ買いすることで削減できるでしょう。
ふるさと納税を活用し、食費を抑える
ふるさと納税は実質2,000円で返礼品を受け取ることができます。2,000円以上の食品をもらえるなら差額分がお得になります。
2,000円を除く全額を控除できる「寄付額の上限」を守ることと、必ず申告をして税金の還付を受けることが必須です。
趣味娯楽費を抑える
福利厚生の一環で、ホテルやレジャー施設の優待が受けられる会社もあるので、勤務先の状況を確認しましょう。
手持ちのクレジットカードなどの優待内容も確認して利用できるものは活用しましょう。
交際費を抑える
自分のルールを決めて予算内で納めましょう。月当たりの飲み会や食事会の回数を決める、1回あたりの費用の上限を決めておく、2次会以降は参加しないなどです。
三大固定費の見直しは効果が高いが慎重さも必要
家計を節約したいなら、お金の使い道別の支出割合を確認してみましょう。比率が高い項目があるなら、もっと減らせないかを考えます。無理なく貯蓄に回せる比率で先取り貯蓄も始めましょう。
保険、住宅ローン、通信費は三大固定費と呼ばれています。見直しによる節約効果は高いですが、知識や事前にシミュレーションする慎重さも必要です。